HMV Shibuya Proudly Presents
Tin Pan Talk Live
at HMV渋谷 2Fイベントスペース(2000.12.01)
出演:Tin Pan (細野晴臣、鈴木茂、林立夫)
司会:東榮一(daisyworld discs A&R ) 梅村女氏(REWIND RECORDINGS販売促進部)
monologue
渋谷の駅前は、あまり好きではない。まず、人が多すぎる。
節操の無い音楽と、おしゃべりな映像が手を繋いで、大騒ぎだ。
そして、肩を寄せ合い、窮屈そうに立ち並ぶビルディングが、空を覆い隠している。
何か、ある種の投げやりさが感じられなくも無い場所だ。
でも、レコード屋が、この街には沢山ある。
それで暇さえあれば、ぼくは、毎日のように、渋谷の街を歩く。
★★★
渋谷HMV。観客は、200人あまり、と言ったところだろうか。
以前のHarry&Macのイベントの時と比べると、ずいぶん、若者の顔が目立つように思われた。
午後8時始まりが2,30分ほど押して始まる。
司会挨拶。リワインドレコーディングスの梅村女史と、
おなじみdaisyworld A&R スーパースターこと東榮一氏。
初めに3方のの自己紹介の後、
モニターに『Tin Pan』レコーディング中に撮影された
映像が流れる。ビーンビート、フラワーズ、ソイレントグリーンなどが作られていく過程がうかがえる。
ライン録りの為か、ギターとベースの音が最初ほとんど聞こえず、
スピーカーからは林の叩くドラムの音が大きく響く。
林
「なにこれ、おれの音ばっかじゃん」に会場笑う。
「フラワーズはテイク1しかない」
という事実をさりげなく口にするハリー。
しかし、その発言に、有り体に言えば、凄腕ミュージシャンのプロ魂を感じさせられた。
一番気になったのが、ソイレントグリーンのドラムヴァージョン。
アルバムのシンプルでいて充実した味とは違うが、
かなりグルーヴを感じさせるファンクな音だ。
もちろん、まだ、デイヴィッド・トゥープのポエトリー・リーディングは乗っていない。
しかし林が、新しいパーカッションの音にインスピレーションを得て演奏しなおしため、
周知のとおり、パーッカションのフレーズとドラムのフレーズとを、差しかえることになった。
ビデオの最後のほう、クワイエット・ロッジ(通称TANUSUTA)で、即興の(!?)たぬき踊りを披露するハリー。
素敵。
つづいて今後どのような音楽を作りたいか、という質問。
鈴木「今回(レコーディング中)3人で演奏しているときに、
凄くベースとドラムの音が気持ち良く聞こえてくることがあって、
その時、おれギター弾いてる意味なんてあるのかな〜なんて思ったりしました。
ベース中心にしろ、キーボード中心にしろぼくはそういうシンプルで充実している音楽が好きだから、
そういうものを作っていきたいですね。
ギターがあるにしろないにしろ」
細野「今、生演奏の楽しさをいままでにない形で感じているから、生っていうのを生かして作りたいですね。
もちろん今回のこのふたり(林、鈴木)にも手伝ってもらいたいし。
あとその生の要素を集めて何かヴァーチャルなものが出来ないかな、なんて考えてます。
来年のソロアルバムはどうしようかな?なんて考えたりするとね。」
林「(鈴木を受けて)今回(レコーディング中)3人で演奏しているときに、凄くベースとギターの音が気持ち良く聞こえてくることがあって、
その時、ぼくドラム叩いてる意味なんてあるのかな〜なんて思ったりしました。(会場爆笑)
ティンパンはその自然発生的なモチヴェーションが大事だから、間を空けずにすぐ来年やりたいな、
なんて思う気持ちもないことではないんですが、たぶん無理やりやっても良いものは出来ないと思うので、
その時が来たら、っていう感じになると思います」
場面転換に10分ほどあっただろうか、往年の名曲のイントロ早押しクイズ「ティンパンでポン」だ。
詳細は割愛させていただく。一位にはDVD・CD・VCDプレイヤーが贈られることになっていたが
ボーナス問題の解答時に、ハリーが「この問題分かったらプレイヤーあげてもいいよ」と発言。
正解.のTrue Love/安西ひろこを当てたオーディエンスが会場に居た為、
圧倒的な強さを誇った我らがハリー細野Jr.(パラパラを披露!?)がプレイヤーを見事手中に収めたかは定かではない。
イントロクイズには、恋は桃色、風をあつめて、ライディーン、など名曲ばかりが使われた。全12問出題。
2位と3位(鈴木、林)には、音楽ギフト券がプレゼント。
「ティンパンでポン」終了後、会場に集まったファンのアンケートに書かれた質問にメンバーが答える。
(質問・解答は一部割愛している)
♪細野への質問
@YMO再再生について、
細野「確かに(NHKの番組で)ライディーンはやりました。でもここで(今後やるか、やらないかなんて)そんなこと、言えないでしょう
その内、暇があったらやるかもしれません」
A旅行するとしたらどこに行きたいか
細野「遠浅のサンゴ礁」
♪鈴木への質問
@好きな国はどこか
鈴木「あんまり色々なところに旅行したことはないんですけど。
東京だから、日本。ロンドンだから、イギリス。サンフランシスコ、アメリカ」
♪林への質問
@今マイブームは
林「家庭菜園です。自分で種をまいて、汗をかいて育てたものを収穫して食べるっていうのは
結構贅沢なことかな、と思ってます。収穫できる量はあんまり多くないんですけど」
A今、コラボレーションしたい若手ミュージシャンは?
林「ぼくの周りで、友達とかから話聞くんだけど、スガシカオくんかな。友達の間で、彼の音楽を支持する人が多いんで。
彼、色んな音楽を聴いて楽しんでいる人みたいだしね。音楽で何か一緒にやれたらいいなあ、って思いますね。」
個人的には最後の林の解答にびっくり&驚き。スガシカオのバックバンドTHE FAMILY SUGARのドラマー沼澤尚と
『グルーヴ・ダイナスティー』つながりで(?)、沼澤のグループThree's
Co.(スリーズ カンパニー)の新作
「Inner World」(ティンパンも参加)を林がプロデュースしていることも考えると、そう不思議なことはないのだが、
スガシカオが好きなぼくとしては、今後の展開が気になるところである。
質問に答えたところで、1時間あまり2部に渡ってのイベントは終了。
とても楽しいひとときだった。
(文中敬称略)