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今回はフロントブレーキのメンテナンスについて、シューの点検整備を主に紹介しましょう。
まずはブレーキパネルを外さなければなりません。
そこでフロントホイールを外すことになりますので車体を
ジャッキアップしてフロント部を支えます。
ジャッキは何でも良いですが、お薦めはパンタグラフ式の
二連式タイプ。
ですが既製品は結構お値段も致しますので、写真のような
自家製ジャッキを用いました。
自作とは云っても難しいモノではなく、車用に市販されている
パンタグラフジャッキをふたつ、平行に並べてアングル材で
連結しただけですが、便利で重宝して居ります。
難点は、既成品がレバーひとつで二連のパンタグラフジャッキを操作できるのに、
自作品は各ジャッキのレバーを操作して
少しずつ上げ下げしなければならない点ですが、
安定性と扱い安さでは既成品に負けないと思って居ります(笑)
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ジャッキを車体下部に
セッティングします。
設置位置はエンジンの直下が適当でしょう。
またジャッキが傾いたり不安定
な場所では大変危険です。
良く考え作業場所を選びます。
セッティングが終われば軽く
ジャッキアップしてフレームに
当たる程度にして置きます。
このとき、フロントホイールは
まだ接地して居ます。
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続いてブレーキワイヤーを外して行きます。
先端のタイコは金具に引っ掛けて留まって居ます。
金具はピンでオペレーティングレバーにリンクして在りますので先にこれを外します。
ピンとピンを留めて在るキーは紛失し易いので注意!
キーは割ピンでも良いですが、著しく変形際は要交換です。
クリップバネタイプですと繰返し使用ができますのでお薦め〜
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つぎブレーキワイヤーアウターをブレーキパネルから
外します。
ロックナットが在りますので先にこれを緩めて、
アウターのネジを回して取り外します。
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アクセルシャフトを抜きます。
先にクランプボルトを緩めます。
続きアクセルシャフト
をレンチで回して外し
ます。
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アクセルシャフトは先端がネジなので対向のフロントフォークから外れれば
スルスルと引き抜けます。
もし抜け辛いようでしたらもう少しジャッキアップしてシャフトに負荷が掛からない位に
調節します。
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で、抜け出たアクセルシャフト。
チョイとグリースが多めだった!?
ここで点検。
ウェスでグリースや汚れを拭き取り、シャフトに著しい傷や破損
曲がりが無いかをチェックします。
もし折れたりでもすると一大事ですから〜笑
本格的には磁気探傷と云う検査法も在りますが・・・
ま、そこまでは要らないでしょう。
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いよいよジャッキアップ!
徐々に持ち上げて行きます。
フロントフォークに在るロックキーが、ブレーキパネルにある
キー溝から外れるまで、慎重に〜
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フロントホイールが外れました♪
タイヤ交換際にはフェンダーから潜り外せるまで更にジャッキアップしますが・・・
今回はブレーキパネルが外せれば良いのでこの辺りで良いでしょう〜
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ブレーキパネル。
ハブから引き抜くだけですので、もし簡単に外せない様子で在ればシューの固着、もしくは
かじりが疑われます。
また、長らく放置された場合には、発錆による固着が診られます。
その場合はムリには外さずに灯油等の揮発性油を浸透させて慎重に外しましょう。
さて写真状況ですが・・・
どうもグリスが多過ぎた様子でした〜笑
センターベアリング周辺のグリスが(恐らくですが・・・)溶け出て川のように外周部へと
流れて居ます!
その外周部もベッタリとグリスが付着して居り、良い状況とは云い難いです。
その他、シューの汚れは煤けた程度で良好と云えましょう。
摩擦面の偏磨耗や破損もチェック!
今回は特に異状は診られませんでした。
しか〜し、シュースプリングが・・・笑
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フロントハブ。
ブレーキパネルが外れた内部様子。
パネルのグリスが明らかにハブの合せ面に
大量付着して居ります〜笑
通りで走行遠心力にてフロントホイールにグリスシャワーを浴びせる訳です〜爆!
さて、肝心のシューとの摩擦面部を点検。
異物の噛み込み傷や異状磨耗は無い様子。
メグロ場合、何故か
シューよりハブの摩擦面が磨耗して居る場合が在るそうな(笑)
そこで摩擦面の段差をチェックします。
1mm以内であればそう気にすることは無いかと存じます。
もし明らかに磨り減って居て拙い場合はハブ交換など一考をされるのが賢明かと存じます。
その他、ハブ内面の汚れはパネル同様に煤けた程度で、こちらも良好と云えましょう。
ただ拙S−8場合はリブに何やら傷が!?
実はこれが先のシュースプリング異状と関連して居ります。
以前走行中にハブの辺りから「バキッ!」という音の後に「カラカラカラ・・」という異音。
そしてフロントブレーキが効かなくなり、中でこのシュースプリングが一本折れていました。
で、その折に応急処置したのが写真の状況で在ります(笑)
こんなこともありますので、みなさんも、くれぐれご注意を!
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ではメンテナンスを致しましょう♪
フロントハブ内面を拭きあげて置きます。
その際、注意したいのは絶対、先にエアーでブローをしない
こと!
内面の汚れには危険物質のアスベストが含まれて在る場合がございます!
シューライニングにアスベストが使われなくなってから未だ20年足らずしか経て居りません。
それ以前の状態(未再生および'90年以前に張替え場合)にて使用場合は
不用意に汚れ落しにエアーブローするとアスベストを飛散させる恐れが在りますので避けて下さい。
では、代わり清掃ですが、灯油等の揮発性油にて必ず湿らせてからウェスで拭い取ります。
この際も、CRC等潤滑系剤は使わないよう!
摩擦面部に塗布すると摩擦係数が落ちて「滑ってしまう」→「ブレーキが効かない!」
と云うことになりかねません。
簡便に行う場合は水で絞ったウェスにて拭い取る程度にて構いません。
どうぞ、ご注意下さいませ〜
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パネル側も綺麗にしましょう。
シューを外して汚れをハブ内面と同じく拭います。
こちらも乾いた状態で在れば粉塵が飛散する恐れが在りますが、
今回はグリスまみれゆえ心配無し〜笑
ハブもスッキリ致しました!
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ブレーキシュー点検
S−8のシューは、フロント・リア共に共通で各二個使用(2リーディング)の
内拡式シングルカムで、 シュー厚5mm、限度厚3mm。
ドラム内径は165mm、ライニング幅30mmで、ジュニアシリーズのS3後期型から共通です。
点検はまずシューの ライニング面の異状を診ます。
当然ながら磨耗限界を超えて在る場合はライニングの張替えが必要となります。
またライニングの偏磨耗・割れ・欠け・剥がれ等場合も同様です。
シュー本体の異状際には代品交換あるいは修繕を検討する必要が在ります。
歪み・割れ欠け・スプリング取付穴の磨耗破損等です。
またカムの当り面異状(偏磨耗・変形)場合も同様です。
シューの汚れもハブ内面と同じくウェスにて拭き取ります。
実は拙S−8のフロントにはS3後期型用が使われて居ります。
S−8用との違いは、アルミベースの肉厚。
S3のそれはかなり厚みがあり、対してS−8のそれはリブが薄くなっています。
取り付けに関係する部分の寸法は共通ですからどちらでも使用できます。
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ライニング磨耗
ノギスでチェック・・・
約3.5mm。
微妙ですね〜笑
とは云え限界までは来て居ません。
チープ主義なので(笑)このまま暫く使います。
磨耗際の一般的な対処は、いわゆる
「張替屋さん」の利用です。
外したシューを預けて、必要なシュー厚とブレーキドラムの実内径
(現物をノギスなどで計測)を指定すれば3ヶ月くらいで張り替えてもらえます。
また徳島のヨシカワオートクリニック
でも依頼できます。
さて、走ることを主にメグロをお持ちであれば、そこは予備のシューを用意して置きたいところです。
部品交換会などで見つけられた際はS3後期型〜S−8用を確認されて、
もしそうであれば買われて置くことをお勧めします。
予備のシューを一組張り替えて置けば時間を気にせずに交換ができます。
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シュースプリング点検
スプリングは引きバネなので伸びて居るようで在れば交換。
また先のように突然に切れる場合も在るので発錆や未再生等にて
状態の悪い場合も交換されるようお薦め致します。
拙S−8も・・・笑
折損時の応急処置まんまでは余り良い状態ではないので交換します。
代わりバネはその折に近所の金物屋で類似(それもオリジナルよりも丈夫な)を
見つけ購入したモノ!
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シューにスプリングを組付けて診ます。
シューのピン側円弧箇所が密着する位であればOK。
スプリング取付穴に少量のグリスを塗布して置きます。
ブレーキパネルに組付け際はこの状態で行います。
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ブレーキパネルのグリスアップ
シューが組付くカムとピンに少量塗布して置きます。
それからベアリングにも〜笑
なお使用したグリスですが私は専らモリブデン配合品。
耐熱・耐圧に優れる由で密着潤滑性も良好です♪
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ブレーキパネルAssy
シューを組付けて
ブレーキパネルの
完成〜
組付けのコツは、
先組みしたシューを
二つ折りしたように
して、シューの片方をパネルのカムとピンに噛まして、一方のシューをバネを引きつつ、
カムとピンを支点に開くように押込みます。
「バチン!」と嵌れば
完了〜
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ブレーキパネルをハブに組み込みます。
この時に嵌り渋かったり、嵌っても廻らない、引っ掛かるなど
場合は再度分解して確認して診ます。
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さてホイールを組付けますが、その前に・・・
ハブ外側に在るダストカバーのセットをお忘れなく!
アクセルシャフトを通すまで支え置かないと落としてしまいますので〜笑
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ホイールを位置合せして、ジャッキアップして在る車体を徐々に下げて行きます。
フロントフォークのロックキーを、慎重にブレーキパネルにある
キー溝へと嵌めます。
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フロントフォークのロックキーがキー溝に嵌り着いたらアクセルシャフトが通せる位置です。
シャフトには薄くグリスを塗布(適量に〜笑)して、ハブ側から差込みレンチにてねじ込みます。
この時に差込みがたい、或いはネジが対向のフロントフォークにねじ込めない等場合は
軸穴がずれて居るのでジャッキにて車体高さを調節しつつ行って診て下さい。
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アクセルシャフトのネジ先端が対向のフロントフォークから
面位置〜0.5mm突出した辺りで取付完了です。
それ以上に締め付けますとホイールの回転フリクションに障りが出ますので注意!
そしてフロントフォークのクランプボルトを締めて固定します。
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確認為にホイールの
回転フリクション
チェック!
再度ジャッキアップしてフロントを浮かせ状態でホイールを空回し〜
この際に異音や擦れ、引掛りが出る様子で在れば再度分解して確認して診ます。
また廻り渋い場合は、アクセルシャフトを必要以上に締めて在ると思われますので、
フロントフォークのクランプボルトとアクセルシャフトを緩めて再確認のこと。
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ホイールの動作確認が問題なければ、ブレーキワイヤーを
戻します。
ブレーキワイヤーアウターをブレーキパネルにねじ込み取付。
ワイヤーがオペレーティングレバーに届くまで、ややオーバー
気味に・・・
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オペレーティングレバーにブレーキワイヤーを組付け。
ワイヤーを金具に掛け、
金具をピンでオペレーティングレバーにリンクしてクリップピンにて抜け留めとします。
ところでブレーキパネル組立て際にオペレーティングレバーの向きが180反転したまま
で在った場合、レバーのクランプネジを外してレバーを一旦カム軸から抜き、
正位に向き換えてから組付け直します。
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ブレーキワイヤー調整
ハンドルのブレーキレバーを握り、ワイヤーの調整をします。
ブレーキレバーはクラッチレバーとは逆に握り代が十分に在ることが重要です!
いっぱいに握ってもまだ握れるだけの余裕が在るか診ます。
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ブレーキレバー位置が合わない際はブレーキワイヤーアウターを調節してワイヤー長さを合せます。
ワイヤー位置が決まれば、ブレーキワイヤーアウターのロックナットを締めてブレーキパネルに固定。
もしワイヤー位置だけで合わない場合は先のオペレーティングレバーの向き合わせと同様に
カム軸で位置合せをします。
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以上で、シューの点検整備をメインにした、
フロントブレーキの
メンテナンスは完了
です。
その他に外部からの
メンテナンスとして、
ブレーキパネルの
カム軸、およびハブ
外側にグリスガン用
ニップルが在りますので、グリスアップ際に使用します。
但し過度に注入無きよう〜笑!
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