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思い出話を。
シアトルには、日本食(だけでなく、アジア全般の食材を扱います)スーパーの宇和島屋が、ダウンタウンのはずれ、インターナショナル・ディストリクトという地区にあります。宇和島屋のみならず、市中のスーパーにも日本独自の食材が売ってますし、その表示や、人々の反応には、たまにウフッとくることがあったり、「へ〜え」と感心することがありました。なぜならば、アメリカ人が知らず口にもしない品物を仕入れて並べているわけですから、誤解や混乱はつきものなのです。
一番面白かったのは、野菜売り場で、ごぼうを眺めていたアメリカ人との会話です。
「君日本人か?」
「ええそうです」
「これ何だね」
「ゴボウ、です。日本ではポピュラーな食材です」
「ほう。日本人は木を食うのか?」
木は食わないんですけどねぇ…。ちゃんと、植物の根です、と説明しましたけど、確かに味はないし、奇妙な食い物ですけど。
鰹節も同じようなやりとりになります。
「これ何?」
「カツオブシ、だけど」
「木屑食べるの?」
鰹節の場合は説明が大変です。「簡単に言うと、魚を乾燥させたものを削った」と言うと、「これが魚の訳がない」と反論されます。そう言われてもねぇ。
食材の名前については、椎茸がシッタケ・マッシュルームとしてポピュラーですし、白菜がNappa=菜っぱとして並べてあります。豆腐はトーフ、納豆はナットウでしたか…。一度、納豆のパックを指さして「これ何だ?」と知らないおばちゃんに聞かれたので「腐った豆だ」と答えると、後ずさりされました。発酵した、という英語がわからなかったものですから。納豆ファンの方、ごめんなさい。
※腐った=rotten
※発酵した=fermented
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