|
こういうことは一番最初に書くべきなんでしょうが、サイト開設当時は時間軸にしたがって整理して書くことにまったく配慮してませんでしたから、やっと今「スタート」を書くことになります。ただし、9/11テロ以降大きく状況が変わっていることもあると思いますから、相変わらずこのコラムは真剣に渡米を考える人の役には立たないようです(笑)。
僕が渡米を思い立って最初にしたことは、英会話教室に通うこと。ネイティブスピーカーが何話してるかわからないんじゃしょうがないんで、とりあえず渡米想定日までの半年間毎週欠かさず通うことにしました。マンツーマンで毎週毎週のレッスンでしたから、半年でかなり上達はしましたよ。先生もとても良い人で、後半は友人関係になることができ渡米後の生活相談にも乗ってもらいました。Thanks, Rachael.
英会話開始と同時に渡米の具体的な手続きに入りました。まず、渡米するにはどんな書類が必要なのかも知りませんでしたから、渡米経験のある方々に話を聞きました。不幸にも彼らは企業駐在員や米国機関の招聘等、自分で手続きをした人ではなかったので、参考にならず。そのうちのお一人から「手続き代行のエージェントがある」と聞き、都内の実績があり 評判の良いエージェントと接触しました。
面接で、「出来ることは自分でやりましょう」と言われ、アメリカ大使館に提出する二種類の書類を要求されました。一番目は、「渡米する意欲・能力が十分である」という、上申書のようなものをもらうこと。これは英会話の先生に書いてもらうことにして依頼すると、「あなた、がんばって2ヶ月目から急激に上達したものね」と言ってくれて快諾。英会話がんばって、先生と仲良くなっておいて良かった…と思いましたね。で、二番目は、米国からの帰国後の身元引受けを保証する日本人からの上申書のようなもの。これは帰国後の就業保証がないとアメリカに居着いてしまうのでは?という疑念を払拭するために特に必要だという説明でした。これは、長らく世話になっているログハウス建設会社社長に依頼し、「俺、人を雇う余裕ないから、この書類をタテに就職を迫るなよ(笑)」と言われて快諾を得ました。
僕が幸運だったのは、すでにその時点でマンションを購入して8年ほど過ぎていたこと、当時は連れ合いがいて、彼女が日本に残って働いていたことでした。これなら修学期間が過ぎたら必ず帰国する大きな証拠になる、とエージェントのお墨付きをもらいました。
就業ビザは特殊技能者ではないので取得は困難、と言われ、まず修学ビザを申請することにしました。学校を出ればプラクティカル(就業準備)ビザが出る可能性があるので、渡米後に切り替えることを目標にしました。渡米後、ビザの切り替えがかなり困難だと知ったのですが…。
揃える書類で一番取得が困難だったのは、高校の英文成績証明書でした。『英語・落第』なんて書いてあったら、シャレにならないねぇ…とエージェントの社長と笑っていたのですが、「卒業して何年?」と聞かれて、一瞬考えて、「社長、僕、高卒後18年もたってるけど、そんな古い成績証明残ってるんだろうか?」と聞くと、よほどだらしない学校じゃなければ大丈夫じゃない?と軽く言われて、いざ高校へ。
高校で「英文の成績証明欲しいんですが」と申し出ると、奥から「えー?英文の?」という声がして、窓口にいた職員と「えー?」と言った人と思われる女性職員が、厚い書式集みたいなものをバラバラめくったり、あっち行ったりこっち行ったりウロウロしたあげく、結局「申請書見つかったら郵送します」とのこと。
数日後、「申請書がありますから、書きに来てください」と連絡があったが、僕は「なんで郵送してくれないの?」と聞き、当時の勤務先から徒歩15分ほどでしたが「暑いから歩いて行くの嫌だし、そもそも『郵送する』と言ったことと約束が違う」と突っぱねました。相手は役人だから、「決まりです」の一辺倒。しばらく押し問答の後、申請書を学校まで書きに行ったら証明書を自宅に郵送するところまで譲歩させました。
この顛末をエージェント社長に話すと、社長は「そのガンコさがあればアメリカ人にも負けないねー」と笑ってました。
ビザ申請に必要な書類はかなりあるものの、ひとつひとつ丹念に集めてゆけばいいことですが、申請を受理し渡米を認める大使館の職員に「この人は大丈夫」と思わせなければいけません。僕のように収入や家のバックボーンがあり、帰国後の就業も約束(?)されている場合はわずかに難度は下がりますが、バックボーンなしで未成年・修学の理由が不明確・意欲も見えない…というような状況が書類の行間に見えちゃうと、大使館は敏感に察知してビザの発給をしてくれない可能性もあります。
すべての準備が整い、僕はビザの申請書に自分で記入・署名し、パスポート・顔写真数枚・英文の成績証明書・住民票や収入(納税)証明・銀行残高証明・勤続証明・レジメ(履歴書)等々膨大な書類を添えて、エージェントに提出。彼らが「99%OKです」と言うので大使館への提出をお願いし、安心して待つことにしました。
半月後、エージェントから「ビザ下りましたよ」と連絡があり、「何年ですか?」と聞くと、普通は3年がいいところだが、上申書や身辺状況がかなり良いと、高い評価をもらえて5年期限になったようです、とのことでした。数日後エージェントに出向き、手をわずらわせた社長さんや担当の方と固い握手をかわし、書類一式とビザが貼られたパスポートを返してもらいました。
実は、かなりの手順を自分でこなしたために、当初の手数料をまけてもらいました。ディスカウントの条件として、現地からレポートを送ることを約束し、僕は笑って飛行機に飛び乗りました。
ビザ取れても、行ってからが大変だったんですけどねぇ…。 |