日本にはアメリカから様々な文物が入ってきていますが、それでもシアトルに渡って初めて見たものが多かったのも
事実です。それらはほとんどスーパーの店頭で「発見」したもので、毎週の買い物が楽しくて仕方ありませんでした。
僕はポテトチップスが好きで、薄手のサクサクしたコイケヤのスタンダードなものを愛食してきましたが、シアトルにコ
イケヤ・ブランドのポテトチップスが売っているとは思えず、スーパーに行くたびにLay'sなどのポテトチップスの派手なパ
ッケージを横目で見て、「脂っこそうだな」とか「塩辛そうだな」とつぶやいて買うのは控えてました。
ある日、ルームメイトが赤縦線のパッケージ(※)を手に持って、僕に「食うか?」と聞いてきたので、よく手元を見ると、
それはポテトチップスでした。食べてみると、第一印象はあまり良くありませんでした。なぜならば、かなり厚手のボリ
ボリした食感だったし、かなり塩辛く感じる、食べ慣れないポテトチップスだったから。
その週末に、宿題もライブラリーで軽く終えて帰宅後にはワインでも飲んで寝ようと思い、スーパーに行ってつまみの
材料を探していたところ、なぜか突然先日のポテトチップスを思い出しました。スナックのコーナーに行くと、それは他の
ものより少し値段が高く、高級感のあるパッケージで差別化を図っていることがわかりました。名前はTim's Cascade。
スタンダードな味のものを選び、2ガロンで5ドルの安ワインをひっつかんで帰宅して、ワインをガブガブ飲みながら食べ
てみると、厚手で食べ応えもあり、少し濃いめの塩加減が酒のつまみにはちょうど良く、実に美味しいのです。あっとい
う間にひと袋完食。
その後、試しにLay'sなども試してみましたが、Tim'sのようなインパクトがなく、以後、ポテトチップスといえば僕の中で
はTim's Cascadeになり、いさぎよくコイケヤをあきらめて、滞米中はTim'sを食べようと思いました。
シアトル行きの収穫のひとつは、Tim'sのポテトチップスを「発見」したことと言ってもいいでしょう。
帰国して最初に食べたいと思ったのはコイケヤのポテトチッップスと美味しいラーメンで、成田から実家に戻る途中の
コンビニエンス・ストアでポテトチップスを買い込み、自宅に戻る前にラーメンも食べて、シアトル滞在中に「食べたいな
ぁ…」と思っていたものは仕事探しの最中にほとんど食べました。仕事にも無事復帰し、すっかり「普通の日本人」に戻
ったある日。
僕は突如、「Tim's Cascadeのポテトチップス食べたい!」と思ったのです。あんなに「コイケヤのポテトチップス食べた
い」と思っていて、帰国したら思うがままにコイケヤを食べられるし、滞米中はTim'sはあくまでコイケヤの代用品のつも
りだったのに、すっかり僕の舌はTim'sを覚えてしまったようです。食べたいとなったらどうしても食べたくなり、輸入食品
を扱う小売店に行くとLay'sやDoritosはあるのにTim'sはなく、がっくり肩を落として帰宅しました。以後、急激にポテトチ
ップスから遠ざかり、今だにTim'sとは再会してませんが、いつか再発見して思い切り食べてみたいものです。
他にも僕が「発見」したものに、冷凍ジュースやマフィン・ミックスがあり、前者は筒状のカチンカチンの濃縮ジュースを
水に溶かすと美味しいジュースになるもの。後者は予め材料が入った粉に水やオイル・卵などを入れてかき混ぜてマフ
ィン・パンに流し込んでオ−ブンで焼くだけで美味しいマフィンができる、というもの。いずれも僕の食料庫には常備され
ていて、誰かが来ると「マフインとジュースで腹を落ち着かせてね」と出していました。ジュースは濃くて美味しいのです
が、マフィンは少し甘すぎるのと、我が家には大きなオーブンがありませんから、帰国後に賞味したことはありません。
その他、アレルギー患者やヴェジタリアン向けの紙パック入りニセ卵液や「冷凍朝食セット」も見逃せません。卵液は
パックを開けて油を敷いたフライパンに流し込むだけでスクランブルエッグを作れますが、目玉焼きは無理です。冷凍朝
食セットは、紙箱を開けると中のプラスティック・トレイにパンケーキとハッシュドポテトなどがセットされていて、電子レン
ジ(マイクロウェーブなんて言うと気分が出ます)で暖めてコーヒーを添えるだけで立派な朝食になるものです。こういう
安直な冷凍食品はスーパーで大量に売ってますから、渡米されたらぜひスーパーで実物をご覧になると、皆さんにも
新たな「発見」があるはずです。

※Tim's Cascadeのパッケージは↑赤い縦線の派手なものです。HPはこちら。
※そして、僕はTim'sをヨコハマで発見し、むさぼり食いました。脂っこくて塩辛いなぁ。
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