小説の部屋


2004/12/14 脱稿    

古墳少女 佑奈

   

その7

第7章 戦う佑奈 広まる噂

  佑奈の魔法の効果のほどはあっという間に近隣に広まり他校生のお友達にとか高校生のお姉ちゃんにといった以来も礼香の予想通り来たけれど佑奈は言われたとおり絶対に引き受けなかった。大塚中学校の校舎内では最近やたらとカップルが目に付くようになった。このほとんどは恋の魔法大会でできたカップルばかりである。なかには中学3年生の女子が中学1年生の男子にコクってつきあっているカップルもいる。
 佑奈もいとしの古谷君と一緒にいる時間が多くなった。下校しながら2人は楽しくおしゃべりしている。
「ごめんね、恋の魔法大会騒ぎに巻き込まれこのところ会えなくて」
「うん、いいよ。でも驚いたよな。佑奈が本当に魔法を使うんだもん。まるでカルトの教祖様だもんな」
「そんなことないよ」
「でも2.3年生まで佑奈の言いなりだっただろ」
「あれはほら、あぁでもしないとおさまりがつかなかったから」
「でも佑奈のおかげでラブラブになったカップルは多いだろ」
「まったしかに。あれはあたしのおかげというより本人たちの努力のたまものよ。あたしはちょっとお手伝いしただけ」
「お手伝いね」
「うふふ」
と佑奈は古谷の手を握った。
「まっ、いいじゃん。みんな幸せなんだし」
「そうだね」
少しの間古谷は沈黙し意を決したように
「あのね、佑奈」
「何」
「怒らないで聞いてね。一度聞いてみたかったんだけど僕にもその恋の魔法をかけたから付き合うようになったのかな」
「ちがうわ。先日の恋の魔法大会だって全部インチキなの。コクったらうまくいったのはたまたま相手がOKだっただけ」
「そうだったのか。恋の魔法なんてあるわけないよな。安心したよ。恋の魔法で佑奈のこと好きになったんじゃ悲しすぎるもん」
古谷にそう言われ佑奈は心の中で「ごめんね」と言った。

 その日の下校途中道路の曲がり角からだぶだぶの紺のニットベストを着た高橋順子と灰色のカーディガンを着た鈴木和美の神奈川県立N高校のコギャル2人組が佑奈を待ち伏せしていたように現れた。
「あんたが大塚中学校の上月佑奈ね」
「ちっ、ちがいます」
「胸の名札に[上月]って書いてあるじゃん」
とっさにウソをついたけど簡単に見破られ佑奈はばつが悪かった。あわてて名札を手で隠したけど後の祭り。
「恋の魔法が使えるのに他校生はお断りってどういうこと」
「そうよ、あたしたちにもかけなさいよ」
「好きな男子がいるんだから」
と佑奈をこづきながら言う。高校生にからまれて中学1年生の佑奈はもう泣きそうだ。古谷が佑奈をかばうように前に出て
「やめろよ。佑奈が何をしたって言うんだ」
「これが魔法でGETした彼氏なのね。自分だけ幸せになれればいいというわけ」
「なんか言いなさいよ」
「ムカツクぅ」
と佑奈たちに言いがかりをつける。古谷がいなければこんな女子高生たち攻撃呪文で消失させてやるのだが佑奈は古谷のいる前で火を吹いたりしたくなかったからうつむいて唇をかんで耐えた。佑奈は隙を見て古谷の手をとり逃げ出そうとしたけれど和美にカバンをつかまれて逃げられなかった。
「逃げようったってそうはいかないよ」
「恋の魔法をかけてくれるまでは」
コギャルにからまれた佑奈は困った。古谷も高校生相手に暴力では勝てないので弱った。佑奈は和美にジャンパースカートのベルトをつかまれて逃げられなかった。そして佑奈は何よりも腕輪が妙な気を利かせて勝手に術を発動させるのを恐れていた。いとしの古谷君に妖術使いと思われたくない。
「ちょっと何してんの。佑奈大丈夫?」
とノー天気な声がする。高田瑞穂だ。
「佑奈、そんなやつら焼き殺しちゃえ」
と瑞穂は古谷の前でとんでもないことを言う。佑奈は攻撃系呪文は古谷の前では使うまいと決めていた。だから佑奈は瑞穂の登場で注意がそれたその隙を突いて
「ごめんなさい」
と言いながら順子の胸を小突くと瑞穂の登場に気を取られていたので順子はバランスを崩してその場に尻餅をついた。和美が
「こいつ!」
と言って佑奈につかみかかろうとするのを古谷が
「やめろっ」
と言って突き飛ばしてよろけた隙に佑奈が
「古谷くん、行くわよ」
と古谷の手を取りその場から逃げ出した。しばらく走ってから佑奈は2人が追ってこないことに気づいて安堵したとともに、初めて古谷の手をしっかりと自分から握りしめていた事に気づき一人で真っ赤になった。しかし古谷と手をつなぐことができて天にも昇るような気分だった。
 瑞穂は事情のわからぬまま古谷と佑奈の恋の逃避行を黙って見送っていたけど、コギャルたちにぎろっとにらまれたのでからまれないうちに瑞穂は佑奈たちと反対方向に逃げた。

 その夜佑奈は礼香に事のてん末を電話で話した。礼香は
「佑奈もずいぶんと有名になったじゃない」
「えーっ、でもあんなカツアゲみたいのはいや」
「でも油断しているとまた来るからね。今度来たら容赦なく火の呪文で焼き殺しちゃえ」
「そんなことできないよ」
「いい、いい加減な対応しているとしまいには日本中の女子中高生が海老名まで佑奈を尋ねてくるからね」
「うそっ」
「これはマジっ」
「どうしよ、礼香」
「しばらく旅にでも出てほとぼりを冷ましたら」
「そんな暇ないもん。もうすぐコンクール地区大会だよ」
「最近佑奈全然練習に来てないでしょ。だから佑奈なしでも大丈夫な体制はできてるから安心して」
「そんなぁ」
妖術使いと気味悪がられなくなったのはうれしいが、恋の魔法使いとして海老名中の女子中高生らにつきまとわれるのは勘弁だった。コクってうまくいった2.3年生が姉妹や他校生の友達に佑奈のことを言いふらしているのだろうか。

 その翌朝吹奏楽部の朝練が行われている音楽室にて。例によって瑞穂が早く来て先輩たちに佑奈の噂を広めている。
「ねえねえ、先輩たち、聞いてくださいよ」
「何よ」
「昨日の放課後佑奈はですねぇ、N高校の女子2人をでこてんぱんにしたんですよぉーっ」
「まじぃ?」
「まじです」
瑞穂はうれしそうに語る。聞いている先輩たちも瑞穂の話に食いついてきた。
「うんうん、なんで」
「昨日佑奈は古谷くんと2人でラブラブで帰る途中にN高校の女子2人にからまれてたんです」
「で、瑞穂が助けたの?」
「いいえ、怖かったから声をかけただけです」
「なんだ、薄情ねぇ」
「だってぇ、相手は高校生ですよぉ」
「まぁ、いいわ。そんで」
「佑奈がですねぇ、何か魔法を使って高校生2人をなぎ倒してですねぇー」
「うんうん」
「古谷くんと手をとりあって2人で恋の逃避行」
「きゃーっ」
「うわーっ」
「いーなー」
「あたしも恋の逃避行したい」
「だれと?」
「えっ」
と音楽室は大騒ぎになった。
「そんで高校生たちはどうなったの」
「高校生にからまれたらいやなんであたしも逃げたからわかりませんが、腰が抜けて立てないようでした」
「腰が抜ける魔法?」
「きっと、そうですよ」
このとき佑奈はまったく術を使っていないのに瑞穂がデマを広めたため魔法で女子高生を倒したことになりますます吹奏楽部に出にくくなった。

 佑奈が魔法の腕輪を手に入れたことに関心を持っているのは恋に目がくらんだ海老名市の女子中高生だけではなかった。各国の諜報機関も腕輪の力の軍事利用につき研究しており、すでに海老名市に各国諜報機関の工作員(エージェント)を潜入させて緩やかな監視を佑奈にかけていて佑奈が術を使う様子をビデオに撮り佑奈の行動を分析していた。
中学1年生の佑奈に知る由もないが、強大な力を手に入れればそれだけで狙われるのが世のならいだ。海老名市立大塚中学校1年生の上月佑奈という少女は一躍世界のスパイたちの注目の的になった。
 功をあせったのか、中学1年生の少女なので楽勝と踏んだのかQ国の工作員が腕輪の奪取という乱暴な手に出た。佑奈が古谷とラブラブで古谷の左腕にからまるようにして下校していると物陰から出てきた平均身長2mの白人男性4人組に取り囲まれた。佑奈は身長143cm、古谷は身長151cmだから白人男性たちは見上げるように背が高く、海老名は厚木基地の米軍人がよく歩いている街だとはいえ外国人とこんなに間近に接したことがないので二人にとっては怖かった。そのリーダーの男が少しおかしなイントネーションの日本語で
「上月佑奈だな。その魔法の腕輪をよこしな下さい。さもないと痛い目にあって下さい」
と言う。佑奈は英語でしゃべると思っていた外人が少しおかしなイントネーションの日本語で妙なことを話したので思わず「ぷっ」と噴き出してしまった。
「上月佑奈、何がおかしいか下さい」
「だってぇ、変な日本語」
「うるさい、魔法の腕輪をよこしな下さい」
どうやら彼は語尾に「下さい」をつけるのが正しい日本語と思っているらしい。佑奈はとうとう我慢できずに声を上げて笑い目に涙を浮かべ
「『よこしな下さい』だって」
「この完璧な日本語のどこがおかしいか下さい」
「やめて、息ができないわ。これ以上笑ったらあたし死んじゃう。どこが『完璧な日本語』なのよ」
ひーひー言って笑い転げる佑奈の横で古谷は恐怖に固まっていた。しかし男として佑奈を守らなくてはいけないという妙な騎士道から男たちの前に立ちはだかり
「お前ら、佑奈にちょっかいを出すのはやめろ」
といじめを注意するような学級委員みたいなことを言うが大きな男たちに見下ろされるような状態で恐怖に声が1オクターブも上ずった状態では何の威厳もなかった。それどころか男たちのリーダーに右腕を取られ後ろ手にねじ上げられ
「痛てて、何するんだ。やめろ」
とじたばたする始末で佑奈の前でいといころを見せようとしたのに格好悪い。
「彼氏の命が惜しかったら腕輪を渡せ下さい」
「ちょっと古谷君に何すんのよ」
「早く腕輪を渡せ下さい」
その男は古谷の腕に力を少し入れると古谷は
「痛い、痛たたたっ」
と情けないことに泣きそうな声を上げ痛がる。日本語が変でも相手はプロの工作員。普通の中学生がかなうわけもないのだが妙な騎士道を持つ古谷にとって佑奈を守れないことは恥であった。
「どうする上月佑奈。彼氏の腕が折れちゃうぞ下さい。腕だけじゃなく体中の骨すべて折るぞ下さい。おとなしく腕輪を渡せ下さい」
腕輪をこいつらに渡せば悪用されてろくな結果にならないことは佑奈にもわかっていた。しかしいとしの古谷君を見殺しには恋する女子中学生 上月佑奈にはできなかった。だから
「わかったわ。腕輪を渡すから古谷君を放して」
「だめだ、佑奈。いけない。痛たたたっ」
佑奈は左手首から腕輪を抜くと男の一人に手渡した。リーダーは古谷を佑奈の方に突き飛ばすと手下から腕輪を受け取った。佑奈の胸に転がり込むように受け止められた古谷は
「ごめん、佑奈。僕のために」
「あんな腕輪いいのよ。それよりも古谷君腕大丈夫」
「うん、大丈夫。骨が折れたりはしていないようだよ」
古谷の無事が確認されたので佑奈が白人男性4人組を見るとリーダーの男がうれしそうに腕輪を見ていた。そして
「I get it!」
と叫ぶと左手首に腕輪をつけた。するとどうだろう。リーダーの男は
「うおぉーっ」
と叫びながら左手首を押さえ倒れこみ苦悶の表情を浮かべ地面の上をのた打ち回っている。半そでシャツから伸びる腕に黒い斑点がぼつぼつと現れそれは右手や顔にまで広がっていく。おそらく洋服で隠れている胴体や脚にも黒い斑点が現れているのだろう。そのうちミイラのように皮膚がしわしわに干からびていきリーダーの男はびくりとも動かなくなった。一同それを見て固まった。もちろん佑奈は何もしていない。
「お前リーダーに何をした下さい」
と我に返った二番手の男が佑奈に言う。この男も語尾に「下さい」をつける。工作員の教育係がこういう間違った日本語を彼らに教えたからだろうか。佑奈も予想もしていなかった展開にびっくりして
「あっ、あたし何もしていないわよ。その人が勝手に死んだだけなんだから」
「ウソをつくな下さい。リーダーに呪いをかけただろ下さい。お前たちを許さない下さい」
と変な日本語ですごむので佑奈はまた「ぷっ」と噴き出してしまった。佑奈が罠を仕掛けたのではなく腕輪が本来の持ち主である佑奈以外の人間を拒絶したのだ。お友達の高田瑞穂の時はしびれる程度に手加減をしていたが敵性分子のこの男に腕輪は容赦をしなかった。リーダーの男の左手首から全身の養分を吸い取りミイラ状にして死なせたのだ。
「上月佑奈、お前たちには本国に来てもらう下さい。おとなしくついて来い下さい」
「やだもんっ。今日は宿題がたくさん出ていてこれから古谷君と一緒にやるんだから邪魔しないで」
「ならば仕方ない下さい。無理やり来てもらう下さい」
とその男はナイフを取り出した。佑奈は本格的に危なくなってきたのでどーしよとあせった。古谷は隣で青くなり震えている。古谷君をこんなに怖がらせて許せない、と佑奈は強く思った。腕輪の力が使えれば・・・。そう思って左手首を見るといつの間にか腕輪が戻っていて緑に鈍く光っていた。
「古谷君、危ないから後ろに下がっていてね」
「えっ」
「これから危ない術を使うから」
マジな顔で佑奈がそういうので古谷は言われたとおりに2mほど後ろに下がった。佑奈は古谷には理解不能な古代日本語の呪文を詠唱し複雑に手を組み変え結印を行う。その間佑奈は無防備な状態に見えるから術の発動を阻止しようと三番手の男がナイフを振りかざして佑奈に突進した。古谷は
「佑奈、危ない!」
と叫んだが佑奈は聞こえていないかのように呪文を詠唱している。しかし佑奈の周りから雷電が飛びその男を直撃し男は地面でのたうった。佑奈が詠唱・結印している間は腕輪の自動防衛機能が働き佑奈を守るのだ。佑奈が詠唱・結印を完了する。そして
「よくも古谷君にひどいことしてくれたわねっ」
と言って真火の術を発動させると火炎が三人の男と一体の死体を包む。生きている男たちは熱さに絶叫し地面をのた打ち回って苦しみ死体は静かに燃えている。ほどなくそれらはすす一つ残さずに完全に焼失した。古谷は初めて見る佑奈の攻撃呪文に腰を抜かして驚いたが、男たちの焼け焦げた死体が転がっているわけでもないからロールプレイングゲームの敵キャラをやっつけた程度にしか感じないよう腕輪に感覚を麻痺させられていた。
「今のは何?」
「えっと、真火の術だよ」
「やつらはどうなったの?」
「さぁ?」
「ともかくこの場から逃げよう」
と二人は手をとり約束通り古谷の家に宿題をしに行った。これをきっかけに古谷も佑奈の腕輪の威力とそれを持った佑奈の立場に理解を示すようになった。

エピローグ

 これをきっかけにCIA、KGB、MI6、モサド、フランス外人部隊、忍者、くの一、虚無僧、頼母子講(たのもしこう)・・・・ などが毎日のように登下校中の佑奈を待ち伏せしては撃退されていた。
 佑奈の魔法騒ぎに巻き込まれ海老名市立大塚中学校吹奏楽部はコンクールを目前にして浮き足立ち十分な練習ができなかったせいでコンクール地区大会は散々な結果であった。もちろんそのステージには佑奈のクラリネットを吹く姿はなかった。
 今朝も佑奈はどこかの諜報機関の外人エージェント数人を敵に回して戦っていた。
「上月の娘さんは今朝も盛大にやってますなぁ」
「今朝は一段と火炎の走りがいい」
「うん、若いっていいですなぁ」
「最近中学生になり上月の娘さんは色気づいてきましたな」
「わしも何十年か若かったら放っておかんのに」
「3年前に亡くなった上月のばぁさんの若いころに佑奈ちゃんはそっくりじゃ」
と町内の公園で犬を散歩させに来ていたお年よりたちは佑奈が真火の術で外人エージェント数人を焼失させるのを見ながらのんきに噂話に花を咲かせていた。今では火を吹き雷を放ち戦う佑奈の姿は大塚町の風物詩になり誰も特別な関心を払わなくなった。お年よりの一人に連れられた幼い孫娘は
「おじいちゃん、あたし大きくなったら佑奈おねえちゃんみたいに魔法使いになるの」
と言うとお年よりたちは目を細めて笑った。大塚町では魔法ごっこが幼い子供たちの間で大流行していて佑奈の真似をして呪文を詠唱し結印をする子供たちの姿がよく見られた。
 CIAでは佑奈に「Black Hole Y」というコードネームをつけた。これは佑奈の腕輪を奪うべく投入した工作員が一人も戻ってこないことからブラックホールとつけたのだ。どこからもれたのかこのコードネームはいつしか世界の諜報機関でBlack Hole Yといえば日本国の海老名市立大塚中学校1年生の上月佑奈のことを指すようになった。
 毎日のように各機関の工作員が繰り出して来て吹奏楽部の練習にも出られず普通の中学生としての生活が侵害され佑奈は頭にきていた。
「もう、いいかげんにしてぇ」

参考資料

【探訪】武蔵の古墳 野崎正俊 新人物往来社
前方後円墳 −埋葬されない墓を求めて− 茂木雅博 同朋舎出版
古墳への旅 −古代人のタイムカプセル− 朝日新聞社[編] 朝日新聞社
なお、呪文の詠唱・結印というのは千葉暁 聖刻1092 シリーズの世界観を借用しています。

あとがき

 「古墳少女 佑奈」を全巻発表することができました。この作品は以前より古墳に興味があったので古墳と吹奏楽部少女というあまり関連のない要素を強引にくっつけるところから始めました。 図書館で古墳時代に関する書物を読むだけでは古墳のシーンがまとまらず東京都狛江市と神奈川県川崎市の古墳を取材に行って墳丘に登り古代の息吹を感じようやく 架空の「大塚亀山古墳」の姿が見えてきました。よくありがちな名前をつけたにもかかわらずインターネットで検索した限り「大塚亀山古墳」という名の古墳はありません。舞台が神奈川県海老名市になったのは有名な秋葉山古墳群があるからです。当初は勾玉の腕輪ではなく銅鏡が佑奈のアイテムになる予定でしたが携行性にすぐれないうえ、女子中学生が古びた銅鏡に興味を示すとも思えなかったので勾玉の腕輪になりました。
 結局古墳の取材に手間取ったりして執筆に3ヶ月を要しました。プロだったらもっと短期間で書けるんだろうなぁ。主な執筆場所は東海道線の電車の中で、走る書斎で調子に乗って書いていたら川崎で降りるはずが
「次は真鶴〜」
ということもありました。 純粋な吹奏楽部ものにするはずが魔法少女ものになってしまいました。どこで道を間違えたのだろうか。

続編 古墳少女佑奈2古墳少女佑奈3も続けて読んでね。

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