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ズームの中間焦点域

 私は39mmとか、71mmという何ともいえない中間焦点域が嫌いな性分である。28-105mmというズームレンズがあって、とても便利に使っているのだが、どんな場合でも、まずはきっちりした焦点距離に合わせてから撮る。つまり、28mmか35mmか50mmか105mmでしか撮らないというわけだ。(正直に言うとこのズームで35mmにすることはたまにしかない)ライカには中間では使えない多焦点レンズがあるそうだが、とても良い考え方だと思う。いや、実はそのレンズはM用で、ファインダーの都合でそうしたらしいのだが。しかしこれをAF一眼レフ用レンズに応用するなら、ズームリングにクリックを付けたいくらいである。
 蛇足だが、私のズームは40mmくらいで一番歪曲がなくなるみたいなので、単玉がなく、かつ背景に窓枠がある場合、ちょっとイヤだが40mmにして使う。
 昔から決まっているきりの良い焦点距離にはその焦点距離特有のはっきり・くっきり・すっきりとした画像効果ってものがある。焦点距離法第一条に決められていて、それを無視した撮影を続けると禁固刑か、へたすると国外退去だ。
 で、何でまたそんなふうに中間焦点域を毛嫌いするのかといえば、50mmから85mmの間のいいかげんなところで撮った絵の立体感が気持ち悪かったからだ。ホント。これは気持ち悪いっすよ。ブローニーのフォーマットとてしかりである。間宮RBにはガウスのいかにも写りそうな標準レンズがあるが、あろうことか127mm(61mm相当)といういや〜な長さである。これには困った。私はもう意地でレトロフォーカス90mm(43mm相当)にした。とにかくキライなのじゃ。

望遠ズームの場合

 焦点距離法第一条の規定によると、100mm以上は何mmでも使って良いとある。それはどういうことだろう? トーシロみたいにつっ立ってズームでフレーミングしても犯罪にはならないということだろうか?
・・・・・そう。100mm以上はいいのだ。
 望遠域では、標準や広角と違って、作画上ほとんど違いが生じない。一様におとなしいパースと自然なプロポーションに撮れるばかりで、200mmと300mmの差なんて見たってわかりゃしない。私が持ってる最長は望遠ズームの200mmだ。これがまた便利なズームで、50-200mmなんですわ。テクニックとしては、50mmか、あるいは100mmから200mmで使うのだが、50mmから100mmの間はまず絶対使わない。100mmにしてポジションを引いてでも使わない。ただ、私は1/125ないとブレるひとだから(ドヘタか?)ポジションはなるべく寄って、短い焦点域で撮ろうとする。さらにいくじなしなことにヘタクソでもきれいに写るフジカラーの400ネガを使う。こう言っては言い訳がましいが、私にとって望遠レンズなんてのはそんなもんである。スタジオで使うことは絶対にない。リウミセキ先生も著書で言っておられた、「後ボケが嫌いで、ボクは100mm以上の望遠なんて持ってない」と。(撮影現場参照)
 この望遠ズームはとても便利なのだが、どうしても一本で済まない弱点がある。50mmとしてはあまりに寄れないのだ。最短1.2mである。ま、いたしかたない。そのかわり+3ディオプター程度のクローズアップアタッチメントをかますと球面収差がぼわぼわになってソフトレンズになるという特技がある。忍法「怪我の功名」である。

好き(得意)な焦点距離

 50mm(右の口絵)と100mmである。スタジオで撮るひととしては50mmと100mmが苦手なわきゃないのだ。私の場合、ホリが見切れちゃうので広角が使えないという理由が加わる(これはチョト痛いアル)。50mmが好きなのは良いとして(50mm好きになった訳参照)、100mmはポートレートレンズとしての優位性はね、ま、いわゆるよく言われてる理由なんで省略ね。ここで「85mmはどうなの」という意見もござろう。でも私は100mmなの、100mmにしちゃったの。理由は、顔アップのときに、15mmの差でちょびっと距離がかせげるから。そうすると顔の歪みがちょびっと少ないから。それから100mmのほうがきりが良くて気分いいから。

持ってるけど苦手な焦点距離

 24mmと28mmである。コラ!笑うな!
35mm(左の口絵)はObelisque先輩のご助言のおかげで台湾に遊びに行った際使ってから特徴が飲み込めてきた。私は長らくブレッソン病(別名50mmスナップ症候群)に罹患していて、35mmでスナップという常識を信じられずにいたのだが、近距離のスナップの場合、50mmはより被写体の本質に迫ろうとする性質、35mmは場所の音や温度(空気感ね、いわゆる)をひろう性質があることに気付いた。いや、気付かされた。これはうれしかった。今までどうやって使えばいいのかわからなかった35mmレンズがえらいヤツに思えてきた。あんたはエライ!(小松政夫参照)。だから35mmは苦手というにはあたらない。もしかするとヴァン・デル・エルスケン病に罹ったかもしれんぞ。スナップがヘタなのは35mmのせいではなくていくじがないだけである。ただ、スナップを撮ろうとするのははっきりいって楽しい。それはたぶん「楽しみ」として没頭できるからだろうな。
 ちなみに私の自然視野は35mmらしい。「人間の自然視野は50mm」とはよく言われることだが私にはあてはまらないみたい。もしかするとちゃらんぽらんな性格はだらしない視野からきているのだろうか? 私にとって50mmは意外と望遠で、「このくらいだろ」と想定して50mmを覗くとまず例外なく思った以上に狭い。
 問題の「超広角24mm(下の口絵)」と「広角の定番28mm(口絵なし)」である。ろくな絵が撮れたためしがない。練習しようとしないからなおさらである。たまに使うと思えば画面隅に向かって足をビョ〜ンと長くデフォルメするぐらいで、実質まるっきり使いこなしていない。私のまわりには広角の名手がゴロゴロしているのがことさらに口惜しい。もしかすると私はどういう絵が欲しくてそれには28mmが必要だという「どういう絵」が思い浮かんでないのかもしれない。あ、きっとそうだ。そういえば私はクラインきらいだしな。ま、いいか。


使ってみたい焦点距離

 対角線魚眼。後部座席にモデル乗せて撮りたい。ありきたりか・・・・。でもそれ以外思いつかないもん。
 単に物欲として20mm欲しい。(24mmもまともに使えないで寝ぼけるんじゃない!)

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